おかえりなさい(前編)

あの日以来、消えたままになっている「登校」の項目。それが点灯しているのを見たとき、わたしは目を何度もこすりました。

(錯覚じゃない!)

わたしはすぐに彼と連絡を取りたいと思いました。ところが、わたしはミーティングに参加中で途中で抜ける訳にもいきません。また彼の携帯電話も期限が切れていてメールを送ってもきっと気づいてもらえないでしょう。

(どうしよう・・・そうだ!「友だちメッセ」なら気づいてもらえるかも・・・)

わたしはすぐにメッセージを送りました。

彼とは2年生の時、教室で知り合いました。当時1人で進級し、心細かったわたしにとって初めて親しくなったクラスメイトでした。彼は自分から積極的にお話するタイプではありませんが、いつも教室に1番乗りでした。そんな彼の周りにはクラスメイトが集まり、楽しくお話をして過ごす日も多いのでした。

季節ごとのイベントも一緒に過ごし、そして一緒に3年生に進級し・・・卒業を迎えるまでその日々は変わらないと思っていました。

ところが3年生の3学期になって、突然彼の姿を見かけなくなりました。

(続きます)

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